加速器の歴史

加速器とは

加速器の意義

加速器の役割は,粒子に高エネルギーを付与することである. ここで現代物理において加速器に期待することを例として挙げる.高エネルギーの粒子を衝突させることにより,粒子をバラバラに分解し,粒子を構成する材料,『素粒子』を調べることができる.

  • バラバラになった粒子を観察(電磁気的特性,スピン,etc.)する.

  • 粒子同士の融合,崩壊,分裂,放射線を調べる.

等により,『粒子がどのように構成されているのか』という知見を得ることを目的としている.

粒子を加速する

荷電粒子を加速する唯一の実用的な方法は,電場を用いることである. 故に,黎明期の加速器研究は 直流高電圧発生装置 の開発競争であった. 直流高電圧は絶縁耐力による限界が生じるため,次第に交流電界を用いて繰り返し加速する 多重加速 が主流となる.

加速器のタイプ

加速器は以下のようなタイプに分類される.

  • 直流加速器 ( 低エネルギー・大電流 )

  • 交流加速器

    • 線型加速器 ( 高エネルギー・低電流・長大な加速器路長 )

    • 円型加速器 ( 高エネルギー・サイクロトロン半径サイズ )